作=木下順二 演出=丹野郁弓
2013年4月10日(水)~22日(月)
紀伊國屋サザンシアター
「人は未来を急ぎすぎる、あまりに多くの未清算の過去を残したまま……」。
戦後日本の原点ともいえる木下順二の問題作『夏・南方のローマンス』は、1970年に「神と人とのあいだ」第二部として発表されました。
敗戦直後に行われた戦犯裁判に目を注いだ作品で、網の目から落ちこぼれていく日常的で人間的な人びとの愛や苦悩が壮大な構想の下に描かれています。第一部「審判」(1970、2006年上演)につづいて、1987年の初演いらい待望の上演です。
敗戦直後のとある公園。ある上等兵が南方の戦犯裁判で絞首刑を宣告された。上等兵の愛人であった女漫才師は、ある日ついに彼の妻に会いに行く。折から通りかかった彼の戦友たち。なぜ彼は殺され、戦友たちは助かったのだろう?悪い夢だった、とつぶやく戦友、夢ですまされるか、とかみつく女漫才師、もう何もかも忘れたいという上等兵の妻。いったい誰が誰を裁いたのか?やり場のない憤りに身をもてあまし、一人残された女漫才師の心に、上等兵はたしかに生きつづけているのだった……。
男A | 齊藤尊史 |
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男B | 伊東理昭 |
男C | 吉岡扶敏 |
少年・島民の少年 | 菊地飛翔(立花演劇研究所) |
〃 | 吉田 湊(立花演劇研究所) |
女A | 桜井明美 |
女B | 中地美佐子 |
旅団長 | 伊藤孝雄 |
民政部長 | 小杉勇二 |
参謀 | 鈴木 智 |
男D | 平松敬綱 |
男E | 境 賢一 |
男F | 塩田泰久 |
裁判長 | 山本哲也 |
陪席判士 | 大野裕生 |
〃 | 長畑 量 |
検察官 | 梅野泰靖 |
弁護人 | みやざこ夏穂 |
外国人兵士 | 岡山 甫 |
島民の女A | 山田志穂 |
島民の女B | 平山晴加 |
島民の男 | 高野 大 |
装置 | 島 次郎 |
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照明 | 前田照夫 |
衣裳 | 緒方規矩子 |
効果 | 岩田直行 |
舞台監督 | 武田弘一郎 |