作=相良敦子 演出=兒玉庸策
2013年6月20日(木)~7月2日(火)
紀伊國屋サザンシアター
目立つことを嫌い、他人と争うことを好まず、ひたすら「いのち」を見つめ続けた超俗の洋画家・熊谷守一。穏やかな生活を愛して、晩年は猫や蟻、鳥、蝶などの小さな生命を描きつづけた。その自由で無欲な生涯を、NHK「ウェルかめ」「シングルマザーズ」の脚本家・相良敦子が、家族との暮らし、仲間たちとの親しい交友を通して描いた初戯曲。特に「海ゆかば」の作曲家・信時潔との終生変わらぬ友情は、優しさにあふれ温かい。いま生きることは何かを問いかける。
モリカズ(熊谷守一)は東京美術学校を主席で卒業する。しかし、おっとり構えてなかなか絵を描こうとしない。画家仲間たちはその才能を惜しんで展覧会への出品を強く促すが、それでも重い腰はなかなか上がらない。同級生の青木繁、和田三造ら若手美術家が有名になっていくが、モリカズは売れる絵を描こうとはせず、時代に迎合しようともしなかった。そのため家族は借家を転々とする赤貧の生活を余儀なくされるのだが……。
モリカズ(熊谷守一) | 千葉茂則 |
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熊谷秀子(その妻) | 白石珠江 |
熊谷 黄(その長男) | 岩谷優志 |
熊谷 萬(その長女) | 齊藤詩織 |
熊谷 榧(その次女) | 山田志穂 |
信時 潔(作曲家) | 西川 明 |
山下新太郎(美校の仲間) | 小杉勇二 |
斎藤豊作(美校の仲間) | 杉本孝次 |
橋本邦助(美校の仲間) | 伊東理昭 |
和田三造(美校の仲間) | 内田潤一郎 |
〃 | 伊藤 聡 |
原 勝四郎(美校の仲間) | 吉岡扶敏 |
画商 | 武藤兼治 |
近所の男 | 大野裕生 |
近所の女1 | 印南 唯 |
近所の女2 | いまむら小穂 |
詩人のケンさん | 今野鶏三 |
女性編集者 | 新澤 泉 |
装置 | 深川絵美 |
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照明 | 前田照夫 |
衣裳 | 前田文子 |
効果 | 岩田直行 |
舞台監督 | 中島裕一郎 |